一般的なセダンやコンパクトカー、あるいは軽トラックのようなレンタカーではなく、身体障害者や高齢者がスムーズに乗降できる福祉車両というものも、実はレンタカーのレパートリーのなかに含まれています。そうはいっても、こうした福祉車両のレンタカーは、たいていは関東や関西、中京などの大きなエリアの拠点になっているレンタカー会社の店舗か、あるいは福祉車両だけを専門に扱っているセンター的な店舗だけに備え付けられていることが多く、あらかじめ早い時期に、希望する車種やグレーとまでを指定した上で申し込みをしておいたほうがよいといえます。こうしたレンタカーとしての福祉車両のグレードについてですが、一般的には介護施設や障害者福祉施設などでよく見かける、ワゴン車タイプで後部のドアから車椅子のももでも乗降ができるというタイプとなります。この場合、リモコン操作で動かせるような昇降機がついているものもあれば、スロープをあとから取り付けて、その上に車椅子を押し上げるようなタイプのものもあります。
しかし、こうしたものはあくまでも介助する人がいることを前提としている仕様ですので、たとえば車椅子から運転席への乗り換えさえスムーズにいけば、ひとりでも運転ができるというような人にとっては不向きといえます。そこで、ふつうのセダンタイプではあるものの、運転席が回転をしたり、車外にスライドしたりして、乗降がしやすくなっているようなタイプのものもあります。